今回は開発者さんから検証依頼がありましたのでゴールドマンの検証結果をお届けします。
簡単にゴールドマンの特徴を一言で言うと
損切りを極力我慢する「塩漬けスキャルピングEA」です。
損切りを我慢するので負けるときの一撃が半端無くデカイです。
その代わり利確率も高いので諸刃の剣的EAとも言えます。
利確はスキャルピング的で、損切りはナンピン・マーチン的設計だと思います。
指摘させて頂いた問題点
Friday_Close_HourとMonday_Delay_Hourです。
「週末クローズは使用しない&SLを利用しない」というデフォルト設定なのでバックテストは正しい結果は得られますが
週明けトレード制限機能であるMonday_Delay_Hourは「10」という設定になっています。
開発者さんに確認したところ、月曜日になってから何時間トレードをさせないか?という設定みたいです。
つまりGMT=2以下(1~-12)などのGMTを採用しているアヴァトレードGMT=0やLANDFXGMT=-5などは
週明け日曜スタートなので週明けトレード制限になりません。
ブローカーによってトレード制限時間が変わってしまうことはダメなことだと思います。
もちろんサマータイムによる時間調整にも対応できていません。
「GMT処理が不十分である」という指摘をさせて頂いております。
使用しないので問題にしてませんが
おそらく週末クローズ設定についても同様に不十分なのだろうと推測できます。
今後のアップデートで対応するとのことです。
なので次回ブローカー選定において
GMTいくつのブローカーが成績良くなるのか確認しましょう。
アルパリ長期バックテスト
MT4:アヴァトレード
データ:アルパリヒストリカル(冬GMT=2 夏GMT=3)
モデリング品質はn/aとなっていますがアルパリ破綻が決定した直後にダウンロードし保存したデータです。
スプレッド5は外為・OANDAの平常時を想定(Bestケース)
スプレッド25は外為・OANDAでスプレッドが暴れた時を想定(最悪ケース)
*ゴールドマンにスプレッドフィルターはありません。
*ポジションサイジング機能のRSIサイジングやボリンジャーバンドサイジングはoffにしています。
GOLDMAN-v2.4-アルパリ-2000.02.02-2015.01.15-スプ5-nosizing
GOLDMAN-v2.4-アルパリ-2000.02.02-2015.01.15-スプ25-nosizing
ゴールドマン-v2.4-アルパリ結果合成値
0.1ロット5ポジ設定の場合
1年間の運用見込み利益(14年割)=$347.75(4.17万円相当)
Bestケース最大ドローダウン=$1216.12(14.59万円相当)
最悪ケース最大ドローダウン=$2712.78(32.55万円相当)
合成ドローダウン=$1964.45(23.57万円相当)
リスク対期待値=0.176
Tickstory長期バックテスト
MT4:アヴァトレード
データ:Tickstoryヒストリカル(冬GMT=0 夏GMT=0)
今回はでファイル出力したM1.csvデータから全ての足を作成してバックテストしています。
スプレッド5は外為・OANDAの平常時を想定(Bestケース)
スプレッド25は外為・OANDAでスプレッドが暴れた時を想定(最悪ケース)
*ゴールドマンにスプレッドフィルターはありません。
*ポジションサイジング機能のRSIサイジングやボリンジャーバンドサイジングはoffにしています。
GOLDMAN-v2.4-Tickstory-2003.06.02-2015.08.16-スプ5-nosizing
GOLDMAN-v2.4-Tickstory-2003.06.02-2015.08.16-スプ25-nosizing
ゴールドマン-v2.4-Tickstory結果合成値
0.1ロット5ポジ設定の場合
1年間の運用見込み利益(12年割)=$402.80(4.83万円相当)
Bestケース最大ドローダウン=$1489.29(17.87万円相当)
最悪ケース最大ドローダウン=$2321.37(27.85万円相当)
合成ドローダウン=$1905.33(22.86万円相当)
リスク対期待値=0.211
Tickstory直近バックテスト
GOLDMAN-v2.4-Tickstory-2010.01.01-2015.08.16-スプ5-nosizing
GOLDMAN-v2.4-Tickstory-2010.01.01-2015.08.16-スプ25-nosizing
ゴールドマン-v2.4-Tickstory結果合成値
0.1ロット5ポジ設定の場合
1年間の運用見込み利益(5.5年割)=$557.84(6.69万円相当)
Bestケース最大ドローダウン=$485.40(5.82万円相当)
最悪ケース最大ドローダウン=$1029.67(12.35万円相当)
合成ドローダウン=$757.53(9.09万円相当)
リスク対期待値=0.735
アヴァトレード利用を前提としたバックテスト結果
ゴールドマンにはスプレッドフィルターがありません。
今回のバックテスト結果からスプレッドが暴れると成績が急激に悪化することが分かります。
なのでスプレッドが超安定しているアヴァトレードを想定してバックテストです。
*アヴァトレードのドル円スプレッドはほぼ12で安定しています。
*ポジションサイジング比較も行います。
GOLDMAN-v2.4-アルパリ-2000.02.02-2015.01.15-スプ12-nosizing
ゴールドマン-v2.4-アルパリ結果
0.1ロット5ポジ設定の場合
1年間の運用見込み利益(14年割)=$452.01(5.42万円相当)
ドローダウン=$1546.57(18.55万円相当)
リスク対期待値=0.292
GOLDMAN-v2.4-アルパリ-2000.02.02-2015.01.15-スプ12
ゴールドマン-v2.4-アルパリ結果
0.1ロット-5ポジ-ポジションサイジングON設定の場合
1年間の運用見込み利益(14年割)=$1469.84(17.63万円相当)
ドローダウン=$9138.84(109.66万円相当)
リスク対期待値=0.160
GOLDMAN-v2.4-Tickstory-2003.06.02-2015.08.16-スプ12-nosizing
ゴールドマン-v2.4-Tickstory結果
0.1ロット5ポジ設定の場合
1年間の運用見込み利益(12年割)=$475.29(5.70万円相当)
ドローダウン=$1565.27(18.78万円相当)
リスク対期待値=0.303
GOLDMAN-v2.4-Tickstory-2003.06.02-2015.08.16-スプ12
ゴールドマン-v2.4-Tickstory結果
0.1ロット-5ポジ-ポジションサイジングON設定の場合
1年間の運用見込み利益(12年割)=$1840.31(22.08万円相当)
ドローダウン=$5494.66(65.93万円相当)
リスク対期待値=0.334
まとめ
利確はスキャルピング的EAなのでスプレッドフィルターが必要。
ブローカーによってトレード制限時間が変わるのでGMT処理が必要。
ポジションサイジングの利用には危険を伴う。
単利運用0.1ロット、サイジングON設定の場合、最大何ロット保有するのか全くの不明。
1ポジ1.0ロット程度保有しているケースもあるので資金管理が非常に難しい。
複利運用は絶対に危険なEAです。
コツコツ利益は出してくれます。
ドカンと大損するタイミングが来た時は
「口座破綻」または「資金50%損失」などを示唆する結果です。
ドカン1発ならまだ良いが、ドカン2発以上来た時は死亡フラグです。
ポジションサイジングをoffにして超長期で運用すると考えれば良いのかなぁ??
「利確できるまで塩漬けする」という手法は個人ならではの強みではある。
アヴァトレードで資金30万、0.1ロット、5ポジで放置が良いのかな・・・
運用するには「ドカンと負けてもいい覚悟」と「回収するまで使い続ける勇気」が必要なEAだと思います。
次回はブローカー選定をお届けします。